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更新日 : 2023年08月23日

更新日 : 2023年08月23日

棟板金の修理・交換のポイント|事例・費用も併せてご紹介!

棟板金の交換・修理ガイド【事例・費用】も豊富にご紹介

 毎年、9月~10月の台風が増える時期になると「棟板金の交換・修理」に関するお問い合わせを多くいただきます。

 屋根の上からの異音や、屋根の頂上部分が浮いているなどの異変にご不安になられると思われます。

 台風に限らず、春一番・竜巻・木枯らしなどの突発性の強風でも被害が発生する事が多い棟板金ですが、「強風により棟板金が剥がれてしまった」「台風が過ぎ去った後に庭を見たら飛散した棟板金が落ちていた」など大変ご不安な様子でご相談を頂くことが多いです。ご自身では確認が難しい屋根の上だからこそこうした被害に遭われてしまった際、「どういう状態なのだろう」とご心配になられると思います。

 今回は、棟板金の交換・修理のポイント・費用について実際の施工事例と併せて解説致します。

棟板金ってどこのこと?その役割とは?

 「棟板金」という言葉を聞いたことがないという方も多いかもしれません。
 私たちがお問い合わせを頂く際にも「棟板金」という言葉よりも、「屋根の鉄板が落下してきた」や、「屋根に被さっている金属が飛んできた」といった言い回しでご相談を多く頂きます。もちろん、こうした表現でも問題なくお問い合わせ内容を理解できるので、ご安心ください。

 「棟板金」とは、主にスレート(カラーベスト・コロニアル)や金属屋根に使われる金属の部品のことを指します。具体的には、屋根同士が合わさる山状(角)の部分、これを覆って雨水の浸入を防ぐための金属部品が「棟板金」です。

屋根と屋根の面が合わさる部分、ここを覆って雨水の浸入を防ぎ、屋根材を固定している金属を「棟板金」と呼びます

 ちなみに屋根材同士が合わさる部分を「棟」といいます。屋根の形状によって変わりますが、頂上のものを「大棟」、その端部分から四隅に対角線上に伸びているものを「隅棟(下り棟とも呼ばれます)」といいます。
 こうした棟に被さるように設置してある板金であることから、「棟板金」といいます。

棟の名称と種別

 ※図はより棟の形状です

棟板金は不具合が発生しやすい

台風後や強風後に多い棟板金の剥がれ・飛散・変形

 棟板金は、屋根の高い部分や隅に設置されています。その為、雨風の影響を受けやすい場所であり、台風・強風で被害が発生しやすい場所です。当然、それを見越して高い荷重に耐えられるように施工されているはずですが、経年による劣化は進行してしまいます。
 年月が経つに連れて進行していた不具合が、強風をきっかけに飛散などの大きな被害に繋がってしまう為、早期に補修・交換を行う事が重要です。

棟板金はお住まいの最も高い箇所に設置されており台風や強風の被害に遭いやすい
危ない!棟板金の剥がれや飛散が招く二次被害

棟板金の早期修理・交換が重要

 非常に強い風によって棟板金がまるごと飛散してしまった場合、多くの人々はすぐに修理を検討するでしょう。しかし、「少し浮いている程度」の状態では、修理作業を後回しにしたり、そもそも不具合に気づかない方もいらっしゃると思われます。

 屋根の棟板金は、雨から住まいを守る重要な部分です。わずかな異常でもまずは点検をご依頼ください。特に台風の後などは、目視確認が可能な範囲で確認してみてください。ただし、屋根にご自身で上るのは危険ですので、屋根に上がっての点検は、専門の業者にお任せしましょう。
 ※強風・台風が過ぎ去ったあとは、訪問業者による不安を煽り契約を迫る悪質行為が横行しますので、注意が必要です。

少しの不具合でもまずは点検をご依頼ください

飛散した棟板金の危険性

 毎年、9月や10月になると、大型台風のニュースが絶え間なく報道されます。風が車を吹き飛ばしたり、木をなぎ倒すなど、驚くべき映像が目に飛び込んできますので、改めて自然が持つ力を実感します。
 車や木が風で飛ばされてしまうくらいですので棟板金の固定力が弱まっている状態では、台風でなくても少し強い風が吹くことで飛散などの被害が起こり得ることをご理解いただけると思います。
 ご自宅の誰もいないお庭に落下した程度であれば不幸中の幸いですが、都会では住宅が集まって建造されている場合が大半ですので、危険も大きいです。

飛散した棟板金が凶器になってしまったなんて考えたくもありませんよね

 飛散した棟板金が「ご近所のお住まいの屋根・外壁を損傷させてしまった」「ご近所のお車へ落下してしまい、破損させてしまった」などの事態を招くリスクがあります。また、建物やお車だけであれば補修によって対応可能ですが、歩行者への落下や窓が割れてしまった事で住人にケガをさせてしまったという事態は、最悪の事態と言えます。お住まいの屋根が意図せずに凶器となってしまう事は、考えたくもないでしょう。

 築10年程度経過した屋根を点検させて頂きますと、ほとんどのケースで棟板金を固定する釘が抜けかけてしまっています。しっかりと打ち込んでいたとしても気温差による金属収縮や下地である貫板(ぬきいた)の劣化進行により釘の緩みを避ける事は出来ません。経年により棟板金の固定力の低下は必ず起こります。
 点検を定期的に実施し、適切なタイミングで修理や交換をされることをおすすめ致します。

定期的な点検や適切なタイミングで交換することを忘れずに!

棟板金の剥がれによる雨漏り

 お住まいにとって雨漏りは、深刻な被害です。雨漏りは、天井への雨染みなど景観を損なう事はもちろんですが、二次被害、三次被害と放置してしまう事で被害が拡大してしまいます。出来る限り雨漏りの心配とは無縁でいたいですよね。

棟板金が剥がれ雨漏り発生

 しかし、屋根の頂上に設置されている棟板金は、屋根の中でも一番最初に雨水を受け止める部分であり、雨漏りの発生原因となる可能性が非常に高いです。また、既に雨漏りが発生してしまった後では、棟板金を交換するだけでは雨漏りの問題が解決するわけではありません。最悪のケースではお住まいの重要な構造部分である柱や梁を腐らせ、最終的には倒壊に至る可能性もあるのが、雨漏りの恐ろしいところです。
 被害がその程度に達するまでには数年程時間がかかりますが、棟板金の剥がれや飛散などの兆候が現れたら、即座に修理や交換を行うことが重要です。

棟板金は雨漏りの原因となる可能性が高い箇所

 また、雨漏りの原因となるのは棟板金の飛散だけとは限りません。
 雨漏りの調査をさせて頂いた所、棟板金の歪み・軽微の浮きが原因であったケースも少なくありません。
 築年数が浅いお住まいでも棟板金の浮き・剥がれが発生してしまう可能性は十分ありますので、異変を感じた際には早急に補修工事をご検討されることをおすすめ致します。街の屋根やさんは点検からお見積りの作成まで無料に承ります。

棟板金修理のお問合せはこちら 棟板金の耐用年数と交換時期

 棟板金の浮き・剥がれ・飛散を確認した場合、早期に修理・交換が必要です。しかし、可能であればそうした被害が発生する前に補修をしておくのがベストですよね。台風が多く発生する時期は、工事業者も忙しい時期です。点検をして異常が確認出来ても実際に着工するまでには時間が掛かってしまう事も多いです。その為、メンテナンスは余裕をもって行われる事をおすすめ致します。
 それでは、棟板金の耐用年数・交換タイミングの目安は、いつなのでしょうか?以下にご紹介致します。

棟板金の修理・交換目安

 棟板金の素材は、一昔前に建てられたお住いであればトタン(亜鉛めっき鋼板)が主流でしたが、現在ではガルバリウム鋼板製のものが多く使用されています。立地・環境により劣化の進行速度は変動しますが、棟板金の交換タイミングの目安は10年~15年程度とお考え頂くとよいでしょう。
 ※塩害・風の影響を強く受ける地域では10年未満での交換や、定期的な塗装メンテナンスを視野に入れておきましょう。

棟板金の素材は一昔前であればトタン、現在であればガルバリウム鋼板製のものが主流

 トタン・ガルバリウム鋼板のどちらが使用されていたとしても、素材自体で言えば15年を超える耐用年数が期待できます。しかし、棟板金を固定する役割を果たしている貫板ははそうではありません。金属の収縮・錆が原因によって釘が浮いてしまったり、雨水の浸水によって貫板が腐食したりすれば、固定力が失われることで棟板金の飛散・剥がれの被害に繋がります。雨漏りの発生や、最悪の場合棟板金の落下による二次被害などに繋がってしまう可能性もある為、10年~15年で貫板も含めた交換工事をご検討されることをおすすめ致します。

棟板金の交換のタイミングは10年~15年を目安に貫板も含めた交換を検討してみましょう!   棟板金修理交換にかかる費用と期間 棟板金交換費用とかかる日数

 ※足場費用別途20mまで

 棟板金は、剥がれてしまった箇所のみの部分修理も出来ます。その場合、費用は数万円ですが、多くの場合では足場の仮設が必要であり、その費用のみで10~20万円程度かかってしまいます。その為、部分修理では無く全交換してしまう事もご検討ください。
 また、広い範囲でなければ施工は半日で終わる事もあります。貫板を含めた全交換であったとしても数日で工事は完了します。
 ⇒実際の施工事例・費用

棟板金交換工事のご紹介

01:棟板金・貫板の撤去 腐食した貫板 棟板金を撤去

 棟板金及び、その固定用の貫板の撤去・清掃を行います。

下矢印 02:釘穴の補修 釘穴をシーリングで塞ぎます シーリングによる防水処理が完了

 貫板の固定用の釘穴が屋根側に開いている為、雨水が浸水しない様にシーリングによって塞ぎます。

下矢印 03:貫板・棟板金の設置 樹脂製の貫板を設置 新しい棟板金を施工し、継ぎ目をシーリングで処理

 新規の貫板・棟板金を設置していきます。雨が侵入しない様にしっかりと側面から留めました。固定には、錆に強いステンレス製ビスがおすすめです。

棟板金を交換するなら!おすすめはこちら

プラスチック樹脂製貫板で耐久性を向上

 どうせ費用をかけて交換を実施するのであれば、長期間使用可能な耐久性の高い棟板金へ交換できれば安心して生活出来ますよね。
 棟板金は、下地である「貫板(ぬきいた)」へ固定されます。これまで、この貫板は木製のものが使用されてきました。しかしこの木製の貫板は、水分を吸収しやすい特徴がある為、雨水や空気中の水分を吸収してしまう事で劣化が促進され、釘を固定する力も低下してしまいます。

従来、貫板は木製で雨水が浸入すると腐食や劣化が早まり、釘を固定する力も弱くなる

 その為、最近ではプラスチック樹脂製(商品名:タフモック ケイミュー社)の物もあります。水分を吸収しないプラスチック樹脂製の貫板は、木製の物よりも劣化進行しにくいです。

プラスチック樹脂製の貫板

 また、棟板金の固定には、釘を使わずに錆に強くねじ込み式で緩みにくいSUSビス(ステンレス製のネジ)を使用します。
 SUSビス・プラスチック樹脂製貫板を使用する事で、台風などの強風にも強い棟板金となり、安心できます。

板金の固定にはサビに強く、ねじ込み式の緩みにくいSUSビス(ステンレス製のネジ)を使用

暑さ・湿気の問題を換気棟で解決

 冬に発生する結露や、夏の暑さにお困りの方も多いと思われます。そうしたお困り事には、「換気棟」がおすすめです。
 お住まい全体の気温・環境は、お住まいの屋根に大きく影響されることがあります。棟板金に工夫を施すことで、さらに快適なお住まいに出来る可能性があります。

冬の冷気 夏の熱気

 「換気棟」というのはその名前の通り、換気機能を持った棟板金です。
 建物内の暖かい空気は上昇していく性質があります。この性質により「夏になると二階の冷房が十分に効かないことがある」「冬になると窓ガラスに結露が発生して困る」といった、屋根裏の状態に起因する暑さや結露の問題発生する場合があります。
 換気棟の設置により屋根裏の換気を行うことで、これらの問題を改善することが可能です。もし夏の暑さや冬の結露でお困りの方がおられましたら、棟板金の修理・交換工事と併せて、換気棟をご検討されることをおすすめ致します。取り付けが可能かどうかや、どのような換気方法が効果的かについても、お気軽にご相談ください。

屋根裏に起因する暑さや結露の原因を改善することができる 換気棟についての詳細はこちら 棟板金の修理・交換にかかる費用

 続いて、実際の棟板金工事の5つのケースを費用・工事日数と併せてご紹介致します。(※表示金額は足場代を含みません。)

  • 1.台風により飛散した棟板金交換【3.9万円】
  • 2.訪問業者より指摘を受けた棟板金交換【10万円】
  • 3.棟瓦から樹脂製貫板を使用して棟板金の設置【10万円】
  • 4.雨漏りの修理による棟板金交換【14万円】
  • 5.棟板金交換と併せた屋根塗装メンテナンス【25万円】

1.台風により飛散した棟板金交換

施工前

矢印

施工後

工事費用 3.9万円 工事日数 1日

 築69年のお住まいで、錆が広がってしまった金属屋根のリフォームもご検討されていた所、台風により棟板金が飛散してしまいました。雨漏りが発生しまう可能性があり、また、部分的な飛散であったため、取り急ぎ棟板金・貫板を新規の物へ交換し、ステンレス釘を使用して固定させて頂きました。

2.訪問業者より指摘を受けた棟板金交換

施工前

矢印

施工後

工事費用 10万円 工事日数 1日

 訪問業者より、棟板金の浮きを指摘されご不安になられたお客様よりご依頼を承りました。屋根全体が色褪せていた為、塗装が必要とされる時期に来ていましたが将来的に長く住むつもりはないとお伺いした為、棟板金の交換工事のみとなりました。複雑な形状となっているつなぎ目もシーリングの充填によってしっかりと止水処理をしました。

3.棟瓦から樹脂製貫板を使用して棟板金の設置

施工前

矢印

施工後

工事費用 10万円 工事日数 2日

 棟に瓦が使用されているタイプの屋根でしたが、台風により倒壊してしまった為、新規の棟板金工事を施工させて頂きました。樹脂製の貫板を使用させて頂いた為、丈夫です。

4.雨漏りの修理による棟板金交換

施工前

矢印

施工後

工事費用 14万円 工事日数 1日

 リフォーム工事により2階天井の解体を進めていたところ、屋根下地合板(野地板)に雨染みを発見し、調査をしたところ隅棟からの雨漏りでした。原因は、貫板と屋根面の隙間を塞いでいたシーリングと推測されました。隙間を塞ぎすぎてしまいますと、水分の逃げ道が無くなってしまいます。雨水により腐食が進行していた軒板を撤去し、新規に樹脂製のタフモックを使用して棟板金を設置させて頂きました。

5.棟板金交換と併せた屋根塗装メンテナンス

施工前

矢印

施工後

工事費用 25万円 工事日数 5日

 築30年のお住まいで、前回の屋根塗装メンテナンスから15年経過した為、屋根の手ナンスをご検討されていました。貫板の腐食により、固定力が失われた棟板金を交換し、併せて屋根塗装メンテナンスも実施致しました。棟板金と屋根面を同色に仕上げたことで、非常に綺麗な屋根になりました。


お問い合わせはこちら

 詳しくは、街の屋根やさんまでお問い合わせください。棟板金の状態を確認させて頂き、修理・交換のご提案をさせて頂きます。点検~お見積りの作成まで無料にて承っております。

棟板金の修理・交換は火災保険が適用できることも

 火災保険は新築を建てる際、多くの方が加入しています。名前のイメージからお住まいが火災により被害を受けた場合に保険がおりると思われる方も多いですが、火災保険は台風・風災・雪害・雹害・落雷などの自然災害によってお住まいが被害を受けた際にも保証対象となります。

これらのほとんどが火災保険で直せます!

 年々脅威が増す自然環境、この自然環境よって住居が損害を受ける事例も増加しています。もし棟板金の剥がれ・飛散が台風や強風によるものであれば、火災保険が適用され、場合によっては自己負担なしで交換工事が出来る可能性もあります。急な損害の修復に保険が使えるのは非常に有難いことですね。
 街の屋根やさんでも火災保険を適用しての棟板金工事を数多く対応させて頂きました。火災保険を使用した棟板金修理・交換についてもご遠慮なくご相談ください。

火災保険を使った棟板金交換についてもご遠慮なくご相談ください! 火災保険について詳細はこちらもご覧ください 同時リフォームで足場費用節約?

 「棟板金交換を検討しているけれど、これから長く済むことを考えたら塗装・葺き替えなども将来的に必要だし・・・」
 決して安くない工事費用をかけるのであれば可能な限りお得にしたいと皆さんお考えになられると思います。特に、屋根工事においては高所作業になるため、足場の仮設が必要になる場合が多いです。
 棟板金交換工事においても足場を仮設する場合、それだけで約10~20万円程度かかります。棟板金交換をするのに交換工事の費用と同程度の足場の仮設費用がかかると聞くともったいないような気がしてしまいますよね。

棟板金交換でも屋根の勾配により屋根足場が必要なケースもあり、広さにもよるが足場だけで10〜20万円程度の費用が掛かってしまう

 そこで、将来的に施工を検討していた工事を同時に行ってしまうことで足場代を節約されるお客様が多くいらっしゃいます。

リフォームを別々に行った場合 リフォームをまとめて行った場合

 棟板金交換は、一般的に10年~15年を目安に必要です。新築の場合、このくらいの期間が経過すると屋根の塗装メンテナンスを実施する必要があります。また、屋根材自体の寿命が迫っている場合は、雨漏りなどの問題が発生する前に、葺き替えカバー工事をご検討されることがおすすめです。
 街の屋根やさんでは、お住まいの将来・家計も考えた上で最適なご提案をさせていただきます。屋根のリフォームに関するお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

棟板金の浮きや剥がれの原因とは?

 前述の通り、屋根の最上部や四隅に設置されるのが棟板金です。屋根の下地に葺いた屋根材は、必ず棟の部分で隙間ができます。これらの隙間を覆うために棟板金が取り付けられ、雨水の侵入を防ぎ、屋根材を固定する役割を果たしています。
 棟板金を取り付ける際、最初に貫板(芯木)を棟に固定します。そして、その上に板金をかぶせて、釘で固定されています。

板金を固定するための貫板を棟に固定 貫板に板金を被せ釘で取り付け

 施工が正確に行われていても、棟板金に飛散・剥がれなどが発生してしまう可能性があります。その原因は板金を貫板に固定する際に使用される「釘」が浮き上がってしまうことによるものです。
 軽微な段階では風が吹いても板金が軽く揺れる程度で済むかもしれませんが、釘の劣化が進行すると棟板金全体の固定力が低下し、最終的には板金が浮いてしまいます。この状態で台風などによる強風が吹き付けることで、飛散や剥がれへと発展してしまいます。

徐々に釘が劣化し棟板金の固定力が弱まり浮いてしまいます

釘の浮きの原因とは?

 棟板金の剥がれ・飛散の原因となるのが「釘の浮き」です。当然、施工の際にしっかりと打ち込まれているはずですが、釘の浮きは何が原因で発生するのでしょうか?

1.気温差による金属の伸縮

 日中、屋根は太陽からの熱の影響を受け続けます。しかし、夜になれば気温が下がるため、「気温差」がある中で私達の生活を保護してくれています。
 金属は熱を持つと伸びる特性があります。その為、特に夏場の日中に太陽の熱の影響によって棟板金の温度が著しく上昇し、膨張してしまうことで貫板に打ち付けられた釘が浮いてきてしまいます。一方、気温が下がる冬場・夜間においては膨張した板金が収縮して釘を取り残したまま元の位置まで戻ります。こうした気温差による板金の収縮により釘の浮きが発生してしまう可能性があります。

気温差による板金の伸縮により釘の浮きが起こりえます

2.釘の腐食(錆)の発生

 現地調査にて屋根に登らせて頂きますと、棟板金が鉄釘により固定されているケースが多く見受けられます。特に築年数が古い家屋ではこの傾向が顕著ですが、ご存じの通り鉄は湿気によって錆びやすい特性があります。そして、その錆によって膨張した鉄釘が釘穴を広げてしまうことで固定力が低下し、徐々に釘が浮き上がる状態が生じてしまうのです。

釘が錆び固定力が弱まったことからの浮き

3.吹き付けられた風の影響

 棟板金はお住まいの中でも高所に設置される為、風の影響を受けやすいです。その為、強い風が吹き付けらた影響により浮きを重症化させてしまうことがあります

風の影響による棟板金の浮き

4.木製の貫板の劣化・腐食

 一番大きな原因として挙げられるのが、棟板金を固定している木製の貫板の劣化・腐食によるものです。
 釘が浮いたり錆びたりして釘穴が広がってしまうなどの不具合が発生すると、その箇所から棟板金の内部に雨水が浸入することになります。棟板金は屋根の上に位置しており、雨を遮るものがないため、当然雨の影響を直接受けます。特に木製の貫板にとって水分は大敵であり、長期に渡り侵入した雨水が貫板の劣化を促進させてしまいます。それに伴い腐食が進行し、もろくなった貫板が固定力を失うことで全体的な釘の浮き・抜けにつながります。
 貫板が腐食してしまえば、どれだけ釘を打ち直しても貫板に釘を固定する力が無いため、浮きや抜けといった同じ問題が繰り返されるだけです。

棟板金を固定している木製の貫板の劣化や腐食   棟板金はこまめに点検・補修を!

 素材自体は15年以上もの寿命がありますが、棟板金は直接風や雨の影響を受けやすい部分です。築浅であっても、環境の影響で問題が発生しやすい箇所と言えるでしょう。
 釘の浮きや抜けなどの軽微な不具合が、大きな問題である剥がれ・飛散などを引き起こすことがあります。そしてこれらの問題が、さらなる被害を引き起こす可能性もあるのが棟板金の不具合の恐ろしいところです。

棟板金の釘浮きなど、小さな不具合が剥がれや飛散など大きな被害につながる

 屋根や外壁のように、色褪せや苔の繁殖などの分かりやすい劣化サインがあれば良いのですが、小さなサインである釘の浮き・抜けなどを遠目から確認することは困難です。さらに、ご自身で屋根に上がることは非常に危険です。

 小さな不具合が大きな不具合へ発展してしまうからこそ、不具合を引き起こしてしまう可能性がある台風・強風が過ぎ去った後や、屋根の上からパタパタと異音が聞こえるなどの異変を感じた際は、街の屋根やさんの無料点検をご活用ください。

台風の際に聞こえる棟板金が捲れる音
強風や台風の通過後や異変を感じたらぜひ街の屋根やさんの無料点検をご活用ください!

棟板金の不具合は悪質業者のターゲットになりやすい!?

 台風が過ぎ去った後には、飛び込みの悪質業者による強引な訪問販売が横行します。特に、被害のターゲットになりやすいのが棟板金です。

 「台風が過ぎ去った後には、棟板金に異常が発生しやすいので、本日であれば無料点検いたしますよ」などと親切を装って近づき、屋根に登らせてしまいますと「棟板金の釘を抜く」「屋根材を故意に割る」などの悪さを行い、それが台風の被害によるものであるような写真を見せられて不必要な工事を迫られるといったケースが非常に多いです。たとえ無料であっても正体がわからない飛び込み業者は屋根に上がらせないようにしましょう。
 また、火災保険を使えば無料になりますと契約を迫り、結果、保険が満額降りなかったなどのトラブルも少なくありません。

得体の知れない飛び込み業者
訪問販売トラブル事例はこちら 飛び込み業者のこんな営業トークには要注意!はこちら 屋根の板金が浮いていると言われたら?

 普段、目視が難しい棟板金だからこそ状態を気になられている方も多いと思われます。
 下から見て違和感を感じる、業者から浮きを指摘されたといった場合も街の屋根やさんへご相談ください。
 無料点検にて屋根に上らせて頂き、写真の撮影をさせて頂きます。その後、撮影した写真をお客様にご確認頂いた上で最適な施工方法をご提案させて頂きます。

お問合せはこちらから 普段屋根の上にある見えない棟板金だからこそ私たち街の屋根やさんに是非ご相談ください!

棟板金の修理・交換のポイント|事例・費用も併せてご紹介!まとめ

  • ●棟板金は、屋根同士の合わさり部分の山状(角)となっている接合部分を覆うことで雨水の浸水を防ぎ、屋根材を固定する役割を果たしています
  • ●屋根の頂上に設置される棟板金は風荷重を強く受けるため、台風や強風時に被害が発生しやすいです
  • ●貫板からの「釘の浮き」によって棟板金の飛散・剥がれは発生します
  • ●釘の浮きは金属の膨張や収縮、さらには錆びや貫板の劣化、腐食などによって引き起こされる可能性があります。
  • ●棟板金の飛散・剥がれは周囲の建物や歩行者に被害を及ぼしたり、雨漏りなどの二次被害が発生することがあります。
  • ●棟板金の交換タイミングの目安は10年~15年です。貫板と同時に交換されることをおすすめいたします
  • ●SUSビス・プラスチック樹脂製の貫板を使用することで棟板金の耐久性を向上させることが可能です
  • ●棟板金の交換時には、夏の暑さ・冬の結露対策に効果的な換気棟を設置されることをおすすめします
  • ●台風・突風などの風災の被害により棟板金交換が必要になった場合、火災保険が適用できる可能性があります
  • ●棟板金の交換時に必要な足場を有効活用することで、長期的な目線で見たときにリフォーム代金の節約になります
  • ●棟板金は、強風や台風が過ぎ去った後にこまめに点検を行うことが重要です
  • ●正体不明の飛び込み業者は、例え無料であっても屋根に上げないようにしましょう

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